クロムメッキの特徴について

クロムメッキは銅やニッケルメッキを下地とした仕上げの最外装のメッキとして、装飾・防食の目的で広く利用されているほか、一定以上の厚さをもつ場合には工業用のクロムメッキとして広く用いられています。

 

クロムは皮膜が硬く安定しており、耐摩耗性に優れており、変色や腐食が起きにくいという特徴をもっています。 クロムのメッキ浴は、無水クロム酸と硫酸からなるサージェント浴が多く用いられています。

 

無水クロム酸と硫酸の比率は100対1にし、硫酸を触媒として働かせる特殊なメッキ法です。この場合、触媒となる陰イオン濃度の管理が重要となります。メッキ浴中には、若干の三価クロムが必要となり、この三価クロムはクロムメッキを弱電解したり還元剤を添加したりなどして生成します。

 

また、クロムメッキはメッキ浴に添加剤を入れずとも光沢のあるメッキを得ることができますが、電流効率が15%程度と低くなることから、製品に均一にメッキをつけるためには、遮蔽板や補助陽極を用いるなどの工夫が必要となります。

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